“ HITOMI コレクション ” Part.22

今回は、クリスマスシーズンのユニークなお菓子の箱や、Part.21でもご紹介したエルツの伝統的な木工品、
19世紀末頃のクリスマスツリーなどをご紹介します。

6段目・右側の写真のツリーを手に取ったとき、リン、とかすかに不思議な音が響きました。
おや、この響きはオルゴール?と思いつつツリーの根元をそっと回してみると・・、
ところどころ調子がはずれながらも、“きよしこの夜”のメロディーが流れてきました。
“きよしこの夜”が世界で初めて演奏されたのは、1818年の12月24日、
曲が生まれた場所は、オーストリアのザルツブルク近郊のオーベルンドルフという町。
初演されたオーベルンドルフの聖ニコラウス教会を何度か訪ねている若林ひとみは
19世紀末のこのオルゴール付きツリーを見つけ出した時、どんなにかうれしかったことでしょう。

クリスマスのお菓子の箱 直径12×高さ15cm
3段目の写真まで1900〜1920年頃

そりに乗るサンタ  高さ11cm

右の2点もお菓子の箱  直径10cm

レープクーヘンが入っていたと思われます
下2つはニュルンベルクのレープクーヘンの缶
上はエルツのロウソク人形を描いた缶
左下は缶底   直径11×高さ12cm  
「クリスマスの文化史」カラー口絵に掲載

上のエルツの缶に入っていた人形  高さ7.5cm
エルツのクリスマスグッズの売り子人形 15cm
貧しい人々は寒い冬、街頭に立ちました。

これもエルツの木工品  クジャク23cm
東ドイツ時代のエルツのスモ−カー
(口から煙を吐き出すお香たき) 高さ21cm

エルツの古い木の人形達  4〜9cm
19世紀末 ロウソクもガラス玉も本物 19cm
ツリーの根元を回すと“きよしこの夜”を奏でます。
第一次世界大戦時に戦場へ送るための
折りたためるガチョウの羽のツリー  11cm

19世紀末〜20世紀初めのツリー達
これもガチョウの羽 19世紀末 19cm
「クリスマスの文化史」カラー口絵に掲載

薄いガラスでできたツリートップまで21cm
寒いクリスマス市で飲むグリューワイン
(ホットワイン)のカップ カップごと屋台で買えます
現代のサンタクロースの原型を描いたトーマス・
ナストの画集より 「文化史」P96〜をご参照下さい

ドイツ各地のクリスマス市の屋台で売られる「グリューワイン」、カップのデザインは都市ごとに毎年変わり、
年号が入っているものもあってコレクターがいるそうです。
そう、クリスマス・グリューワインカップ・コレクターが、かつて日本にもいたんです。 
でも、そうとは知らずにコレクターの遺品の整理をした本人の妹が、食器棚に並ぶたくさんの「マグカップ」を
見て、「こんなにカップがたくさんあってもしょうがないわね」と処分してしまったという話です・・・。