HITOMI WAKABAYASHI
            ” European  Antique  Collection ” Part1
            (ヨーロピアン アンティーク コレクション)

                              
若林ひとみ(2005年11月25日没)は、数多くの児童文学の翻訳(小・中学校読書感想文コンクールの
課題図書や推薦図書に何冊か指定)、ドイツに関する著作、クリスマス研究とその著作、ジャーナリストとしての
活動の他に、30年間に及ぶ海外との往来の中で、ヨーロッパ各国のクリスマス市(いち)・オークション・
アンティークショップなどを頻繁に訪れ、1800〜1900年代のクリスマスグッズ・ドールハウス・
ポスター・カード・本などの収集を行なっていました。
本人は、いつの日か、これらのコレクションを博物館のような形で残したいという希望を持っておりました。
遺族にとってもそれはもちろん夢ではありますが、積み上げられた箱の中で眠り続けさせるよりは、
ベートーベンの店内で少しずつみなさんにご覧いただきたいと思っております。
クリスマスシーズンにこだわらず、貴重なヨーロッパのアンティーク・コレクションを
1年を通して順に展示する予定です。
「クリスマスの文化史」(2004年 白水社)と 「名作に描かれたクリスマス」(2005年 岩波書店)の中で
写真でご紹介しているコレクションも、もちろんこれらの中にあります。

1つ1つがとても繊細で壊れやすく、小さく、少し動かすだけでドールハウスの小物が倒れてしまい、
写真を撮影するのにもなかなか苦労いたしました。
(ドールハウスの大きさは、高さ30〜40cm・幅30〜45cm・奥行き20〜30cm)
また、ヨーロッパで梱包される際にいくつかの箱に分けて入れられ、
それらがどの箱なのかわからずに完成した状態にならない品も何点かあります。
若林ひとみは、「名作に描かれたクリスマス」の続編として、「名作に描かれたクリスマスのおもちゃ」という
内容で、執筆の予定を生前に既に立てておりました。
コレクションは残りましたが、本に書くための知識は残念ながら本人と共に天へ旅立ってしまいました。


左下はクルミ割り人形、右下はサンタ・クロース

    ” ニュルンベルクのお菓子屋さん ”

     1つ1つが実に精巧な作り

      赤いロウソクには芯が通っています

このドールハウスのおもちゃは、ほとんどが木製

  乗り物などから当時の生活がうかがえます

    1910〜20年頃、長さは48cm

      奥の人形はワラで作られています

    1900〜20年頃のツリー・スタンド

          3人の王の像

      クリスマス・クッキーの壁飾り

  ビスクドール(資料を探さないと年代は不明)

   かつてはロウソクの灯がついたのでしょう

       ガラス玉にも歴史の輝き

   1900年頃の聖ニコラウス(左・高さ41cm)

 ウィーンのお菓子の家と、ガチョウの羽のツリー

    台座にもサンタの顔が描かれています

      組み立て式の生誕シーン

サンタ・クロースは「そりにトナカイ」とは限りません

       飛行機にだって乗ります

    中程に生誕シーンの小屋があります

     吊り下げられて並ぶのはガラス玉

  「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家

    ロウソクをつけるとクルクルと回ります

 コレクションは、まだまだ、まだまだ、まだまだ・・・、たくさんあります。
 写真の撮影には時間と気合と根気が必要です。少しずつ、写していきます。