aisb informa

     APRILE 2002 (17ページ)

韓国では・・・

皆さん既にご存じかと思いますが、韓国は信じがたい矛盾の中で生きています。
つまり、ペットに対する関心が計り知れない高まりをみせる一方で、
伝統的な犬肉の食文化を放棄することには、断固として反対しています。
韓国の首都、ソウルでは、プードルをきれいに手入れしてくれるこぎれいなお店を
見ることができる一方で、もう少し先に行くと、大きなレストランでは
犬肉料理ばかりが並ぶメニューが出されていたりもします。
実際ソウルでは、こうした犬料理専門の料理屋ばかりが軒を連ねる通りさえあります。
こうした中、さまざまな動物愛護団体はFIFA会長と共に、韓国政府に対し、
少なくともワールドカップの開催中は、こうした韓国の習慣は止めるようにと
申し入れを行いました。
韓国政府当局はこの申し入れに対し、この件は彼ら韓国側の問題ではなくて、
むしろ我々、西洋人の問題であり、何世紀も続いてきた古き伝統を
一夜にして変えることはできない、とすみやかに回答してきました。

こうした当惑するような事実が明らかになると、私としては、韓国に良心的な、
ひたすらに大切な家族を守ってくれることを願ってセント・バーナードを育てる
優れた繁殖者がいるかどうかを調査する気がしなくなりました。
おそらく、そうした繁殖者はいるとは思いますが、個人的には、
決してかわいいとは言えない犬であったとしても、犬達のうちの何匹かは、
やはり鍋の中でその命を全うする(
訳者注 食べられるために屠殺される、という
一般的な意味合い)のではないか、という疑念をぬぐい去ることができません。

以上の理由から、紙面は、韓国と共にサッカー・ワールドカップを開催する
もうひとつの国に焦点を当てることにしました。
そこは、犬肉食とは縁のない国で、セント・バーナードは素晴らしい成功を得て、
また、今まさに成功を収めつつあるのです。
                              ( グイド・ザネッラ 文 )



 セント・バーナードの食肉のための飼育問題は、動物愛護団体が撮影した写真の
   残虐さから、ヨーロッパではセント・バーナードの飼い主達の怒りを買い、
   大きな問題となりました。
     AISB SOS SAINT→動物愛護団体からの現地レポート

   ただ、ドッグショーの審査等の仕事で何度も韓国を訪れているJKCの役員のお1人から、
   「韓国ではバーナード犬の食肉の話は聞かないし、私は見たことがない。
    おそらく、それは(セント・バーナードに関しては)他の国の話ではないか。
    JKCとしては、韓国の愛犬協会とのお付き合いを大切にしたい。」とのコメントを
    いただきました。            「べーからの手紙」No.68をご参照下さい。)


                       画像は本文とは関係がありません。

上はオーストラリア、
   下はイタリアのセント・バーナード

イタリア・ドイツ・アメリカ・
   ノルウェー・オーストリアの
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